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『NEWSを疑え!』第345号(2014年10月30日号)

『NEWSを疑え!』第345号(2014年10月30日号)
◎ストラテジック・アイ(Strategic Eye)
◇◆ピューリッツァー賞って、どんな賞
◆アメリカ関係しかもらえない
◆日本人の受賞は写真の3人だけ
◆ゴシップ紙のオーナーが創設
◎セキュリティ・アイ(Security Eye)
・イラク政府のせいで「イスラム国」は拡大
(静岡県立大学グローバル地域センター特任助教・西恭之)
◎ミリタリー・アイ(Military Eye)
・スポーツ不祥事で揺れる米軍士官学校(西恭之)
◎編集後記
・政治家の「身体検査」は危機管理だ

◎ストラテジック・アイ(Strategic Eye)

◇◆ピューリッツァー賞って、どんな賞

国際変動研究所理事長 軍事アナリスト 小川和久

Q:小川さんは2014年9月15日、日本報道検証機構が主催した第4回報道品質セミナーに参加したそうですね。今回は、その収穫を聞かせてください。

小川:「日本報道検証機構は、楊井人文さんという産経新聞出身の若手弁護士が中心になって活動しています。同機構が運営するGoHoo!サイトについては、当メルマガの編集後記でも触れたことがあります。9月15日は日本経済新聞の元編集委員・牧野洋さんがゲストとして講演した後、一般からの参加者60人ほども交えて、どうしたら誤報をなくすことができるかを議論しました」

「慶応大学を出て日経に入り、米州総局キャップや編集委員を務めた牧野さんは、1988年にコロンビア大学ジャーナリズム・スクール(ジャーナリズム大学院)を卒業(修士)。2007年に独立しました。牧野さんの話で印象的だったのは、コロンビア大ジャーナリズム・スクールに日本人がほとんどいないこと。牧野さんが入学するときは、いま『NHKクローズアップ現代』キャスターをしている国谷裕子さんと2人の名前があったそうですが、国谷さんはNHKの仕事が決まって入学せず、牧野さん一人だったそうです」

「その根底には、コロンビア大ジャーナリズム・スクールを卒業しても、日本国内の就職で有利になるわけではないという問題がありますね。というより、そこに入れるくらいの英語力のある人なら、日本国内で海外報道に関連した仕事に充分ありつけるから、行こうとする人がいない。私は、ジャーナリズム・スクールに日本人がほとんどいないのは、日本のジャーナリズムの意識の低さの表れだ、と思いながら聞いていました」

「ニューヨーク大学ジェイ・ローゼン教授は、スクープには(1)エンタープライズ・スクープ、(2)エゴ・スクープ、(3)トレーダー・スクープ、(4)思考スクープの4タイプがあるといっています。(1)の調査報道はもっとも有益で、もっとも稀なものです。その対極にあるのが(2)のエゴ・スクープで、こんなのは『最初に伝えた』という以上の意味はないと言ってよいほどです。読者や視聴者にとっては、朝日新聞が伝えようがNHKが伝えようがどうでもいい。ところが、日本では、そのどうでもよいことを『特ダネ』『特オチ』といって騒いでいるわけです」