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『NEWSを疑え!』第361号(2015年1月8日号)

『NEWSを疑え!』第361号(2015年1月8日号)
◎ストラテジック・アイ(Strategic Eye)
◇◆自衛隊が治安維持に出動するとき
◆抜かれずにきた『伝家の宝刀』
◆これが治安出動の訓練
◆自衛隊制服組が治安出動に反対
◎セキュリティ・アイ(Security Eye)
・イスラエルのエネルギー戦略が挫折する?
(静岡県立大学グローバル地域センター特任助教・西恭之)
◎ミリタリー・アイ(Military Eye)
・「イスラム国」の情報不足に悩む米軍(西恭之)
◎編集後記
・読売の「訂正記事」の真実

◎編集後記

・読売の「訂正記事」の真実

 この元日、いつもにもまして読売新聞の紙面に注意深く目を走らせました。

 読売新聞が以下の社告で適正報道委員会を設置し、訂正記事を社会面に集約すると宣言したことは、12月4日号でお伝えしたとおりです。

「本社『適正報道委員会』を設置 読売新聞社は12月1日付で、正確で信頼される紙面作りのために、編集局内に『適正報道委員会』を設置します。委員会は、調査報道や独自取材などによる重要な記事の掲載前に、その内容が適切であるかどうかを第三者的立場からチェックします。具体的には、重要な記事について、担当部から取材の経緯、内容などを聞き取り、(1)記事の裏付け取材が十分であるか(2)取材に基づく事実の評価が妥当であるか――などを検討します。日常の取材活動や紙面作りに関しても、随時、取材部門に助言します。〈37面に新設の理由〉」(11月12日付朝刊)

 それから1ヵ月…。ありました。1月1日付朝刊第2社会面(38面)の右下に2つの訂正記事が。

訂正 おわび 12月31日【スポーツ】「スピードスケート・全日本スプリント選手権」の記事と見出しで、小平奈緒の全4レース制覇が「2年連続」とあるのは「2大会連続」の誤りでした。前年この大会は開催されず、2年ぶりの大会であることを確認していませんでした。12月31日【スポーツ】ボクシング「WBC ライト級」の記録で、一部地域で「帝挙」とあるのは「帝拳」の誤りでした。入力ミスです。〉

 思わず呟いてしまいました。

読者を馬鹿にするんじゃない。ナベツネ(渡辺恒雄主筆)に言ってやろうか。こんなことをやっていると知ったら、きっとナベツネは怒るよな」

 むろん、これよりもずっと前、12月上旬から読売新聞の訂正記事は「公約通り」に第2社会面に掲載されてきました。

 しかし、国家社会に影響のあるような誤報を訂正したものは皆無で、だからこそ元日の紙面に期待もしていたのです。

 これは読売新聞が設置したという適正報道委員会という組織が機能していないということでもあります。

 ちゃんと誤報に目を光らせていたら、Gohoo(日本報道検証機構)のサイトにも目を通していなければおかしい、本メルマガが11月27日号で指摘した誤報が訂正されないはずはありません。

 なにしろ、このときの誤報は3面の大部分を使った防衛問題についての大きな記事の中で、「陸上自衛隊の地対艦ミサイルは外洋の敵艦を攻撃できない」と完全な虚偽を報じてしまったのですから、周辺諸国に誤ったメッセージを伝えたかも知れない点で、国家社会に影響を及ぼしかねない誤報だったのです。

 読売の訂正記事は、特に最初の段階など活字のポイントを落とし、第2社会面右下の目立たない位置に置くなど、姑息さを画に描いたようなものでした。これでは雑誌の訂正記事の姑息さを笑うことなどできようはずがありません。

 このような読売の姿に対して、朝日新聞はどのように行動するのでしょうか。

 1月5日付け朝日新聞電子版は次のように報じています。

「朝日新聞社の渡辺雅隆社長は5日、記者会見を開いて『信頼回復と再生のための行動計画』を公表した。行動計画の理念は、(1)公正な姿勢で事実に向き合う(2)多様な言論を尊重する(3)課題の解決策をともに探る、の3点。社外からの記事への指摘や意見を総合的にとりまとめ、報道に生かす『パブリックエディター制度』の導入などを盛り込んだ。(中略)渡辺社長は、信頼回復に向けた今後の具体的な取り組みとして、『パブリックエディター制度』の導入のほか、多様な意見を載せる『フォーラム面』の設置▽訂正記事を集めるコーナーの新設▽調査報道をさまざまな形で充実▽読者と対話する『車座集会』を全国各地で開催▽経営に社外の意見を反映する仕組み作り▽改革推進に向けた研修実施や指標の設定、を挙げた」

 そして、1月6日付朝刊第31面をすべて使った「特設面」で行動計画を明らかにしています。

 言うは易く行うは難し。できるかな~?

 朝日には、せめて読売と「同じ穴のムジナ」でないことを証明してもらいたいと願っています。

(小川和久)