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『NEWSを疑え!』第325号(2014年8月11日特別号)

『NEWSを疑え!』第325号(2014年8月11日特別号)
◎ドイツ連邦軍アフガニスタン派遣に関する事実関係
(静岡県立大学グローバル地域センター特任助教 西恭之)

【再録】『NEWSを疑え!』第71号(2011年12月8日号)
◎ストラテジック・アイ(Strategic Eye)
◇◆慰安婦問題を解決できない日本は一人前の国ではない
(国際変動研究所理事長 軍事アナリスト 小川和久)
◆なぜ、慰安婦問題なのか
◆日本に必要な戦略的対応とは?
◆『大人の解決』によって日本への信頼が生まれる
◎今週の言葉
・慰安婦をめぐる米国議会の対日謝罪要求
◎編集後記
・引かれ者の小唄

 慰安婦問題に関する朝日新聞の記事取り消しと経過説明、そして釈明の報道(8月5日)を受けて、マスコミの在り方全体について国民の関心が高まっています。

 そこで今回は、月曜日配信号の通常構成(テクノ・アイ、編集後記)ではなく、6月19日号で指摘し、いまだ事実関係について訂正がない朝日新聞の誤報(「朝日新聞が誤報したドイツの集団的自衛権行使」)について、西恭之氏(静岡県立大学グローバル地域センター特任助教)が誤報だと指摘した根拠を開示します。

 西氏は既に、朝日新聞が誤報した6月15日当日に以下の事実関係を把握しており、朝日新聞の記者に一定の語学力と取材力があり、そして内容の当否をチェックすべき朝日新聞社の校閲などの部署が機能していれば、誤報が生まれることはなかったと思われます。

 朝日新聞だけでなく、7月6日付の紙面で朝日の記事をなぞったとしか思われない同じ誤報をした毎日新聞も、ある論説委員は「(ドイツ軍がアフガンに派遣された)当時は、それが集団的自衛権によるものか、集団安全保障によるものか曖昧な状況で、きちんと取材できなかったのは仕方がない」と釈明しましたが、以下に西氏が挙げている事実関係は当時でも確認できたものです。

 また、百歩譲って、同時多発テロ直後は世界中が混乱していて誤報も生まれやすかったとしても、いまなら簡単に事実関係を押さえられるのです。だから、朝日の記事を引き写したと言わざるを得ないのです。毎日新聞のベテラン記者は、言い訳にならないことを口にしたことになります。

 私の立場は、朝日新聞をはじめ、誤報をしたマスコミに謝罪を求めるものではありません。むしろ、朝日新聞が誤報の取り消しを行ったことを前向きに評価し、そうした「歴史の記録者」(新聞倫理綱領)としての責任ある姿勢が定着することを望む立場です。国民の代表(国会、ジャーナリズム、アカデミズム・シンクタンク)の中心に位置するジャーナリズム、特に新聞が使命を自覚し、役割を果たさなければ、日本の民主主義が健全に機能することはあり得ないからです。

 だからこそ、6月15日付けの1面トップの誤報についても、事実関係を押さえた訂正記事をきちんと掲載し、訂正欄を定着させることによって国民の信頼を得る姿勢に転じてもらいたいと願っています。

 今号ではいまひとつ、これまでに掲載した慰安婦問題についての記事のうち2011年12月8日号を再録します。いかに朝日新聞が誤報の取り消しを行ったとしても、日本国としての姿勢が明確にならないところでは、これまでとあまり変わらない謝罪外交的な姿勢が繰り返されたりする恐れが拭いきれないからです。中国や韓国の非難や罵声を悔しいと思うのなら、日本は国家国民を挙げて「禍を転じて福となす」ほどの戦略的転換をしなければなりません。

 幸い、安倍晋三首相は慰安婦問題を女性の人権の問題と位置づけ、歴史認識問題を視野に収めた国家的な解決に向けての方向性を示し、中国、韓国に大きな影響力を持つ米国側からも高く評価する声が生まれています。8月15日にあたり、一流の国としての立ち居振る舞いに思いをめぐらせてみたいものです。