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『NEWSを疑え!』第294号(2014年4月17日号)

『NEWSを疑え!』第294号(2014年4月17日号)
◎ストラテジック・アイ(Strategic Eye)
◇◆これが本当の敵基地攻撃能力
◆韓国「玄武ミサイル」の実力
◆北朝鮮をにらむ400発超のトマホーク
◆特殊部隊が潜入しにくい北朝鮮
◎セキュリティ・アイ(Security Eye)
・北朝鮮を刺激したドイツでの朴槿恵演説
(静岡県立大学グローバル地域センター特任助教・西恭之)
◎ミリタリー・アイ(Military Eye)
・豪州次期潜水艦で競うドイツとスウェーデン(西恭之)
◎編集後記
・ドクターヘリの普及が遅れた理由のひとつは…

◇◆これが本当の敵基地攻撃能力だ

国際変動研究所理事長 軍事アナリスト 小川和久

Q:北朝鮮は2014年3月31日、黄海上の韓国との軍事境界線である北方限界線(NLL=North Limit Line)付近で射撃訓練を実施。砲弾の一部は韓国側の海に落ち、韓国軍はすぐさま応射しました。そこで知りたいのは、韓国軍の応戦能力は当然として、韓国の「敵基地攻撃能力」はどうなっているのか、ということです。これについて教えてください。

小川:「韓国国防省の発表によれば、北朝鮮は今回の射撃訓練で砲弾約500発を発射しました。全弾が南側に向けて撃たれ、うち100発あまりがNLLを越えて韓国側海域に落下しています。31日朝に実施の通報があったため、韓国は付近の島々の住民を緊急避難させて警戒中でした。韓国軍が北朝鮮側に撃ち込んだのは、常々公言している『3倍返し』を実行するかのように、約300発でした」

「南北両国は14年2月、離散家族再会事業などで対話ムードが盛り上がったかと見えました。しかし、韓国の朴槿恵大統領がドイツ・ドレスデンで『北朝鮮に暮らす子どもたちの姿に胸が痛む。人道支援やインフラ投資の拡大を図りたい』と演説したところ、北朝鮮が『われわれをあしざまににこき下ろした』(3月31日の朝鮮中央通信)と猛反発、射撃訓練に至ったわけです。韓国統一省も『ごろつきでも口にしない表現』と反撃し、いつもの罵詈雑言の応酬が始まっています」

「北朝鮮の射撃訓練を受けて、韓国国防省の報道官は『北朝鮮が韓国のNLL防衛の決意を試している』と述べました。では、北朝鮮からのもっと大規模な攻撃に対する韓国の防衛の決意や備えは、どうなっているでしょうか」

日本では、何の決意も備えもないままに『敵基地攻撃能力』という言葉だけが一人歩きし、北朝鮮が何かするたびに頭をもたげる。どの程度の攻撃能力があれば北朝鮮に対する抑止力として有効かすらも考えずに、その能力を持つ、持たない、という空疎な議論を重ねてきたわけです。しかし、現実に北朝鮮と対峙する韓国の敵基地攻撃能力を知れば、そう軽々には『敵基地攻撃能力を持とう』などと口にできず、持つにしても相応の覚悟が必要なことがわかるはずです」