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『NEWSを疑え!』第272号(2014年1月30日号)

『NEWSを疑え!』第272号(2014年1月30日号)
【今回の目次】
◎ストラテジック・アイ(Strategic Eye)
◇◆韓国軍への弾薬提供で見えた日本のレベル
◆兵士が持つ弾薬量を知らない議論
◆PKOは単独軍事行動ではない
◆国際平和協力活動に必要な強制力とは
◎セキュリティ・アイ(Security Eye)
・中国漁業法改正の読み方
(静岡県立大学グローバル地域センター特任助教・西恭之)
◎ミリタリー・アイ(Military Eye)
・米空母の平時の海外展開は2隻に減る(西恭之)
◎編集後記
・怖くなければ相手は来るのです

◇◆韓国軍への弾薬提供で見えた日本のレベル

国際変動研究所理事長 軍事アナリスト 小川和久

Q:2013年の暮れ、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)で、日本の自衛隊が同じ南スーダンで活動中の韓国軍から銃弾1万発の提供を要請される事態が発生しました。他国の軍隊に鉄砲の弾を渡したのは武器輸出三原則に照らしてどうなのかと議論され、PKO活動における武力行使の問題も改めて浮き彫りになりました。小川さんの考えを聞かせてください。

小川:「スーダンという国は、19世紀に北部をエジプトが占領し、アラブ系のイスラム教徒が実権を握りました。南部はイギリスが占領し、19世紀末にはイギリス・エジプト(当時はイギリスの保護国)の共同統治下に入りました。1956年には南北が統一して独立を果たしますが、北部のアラブ系が南部の黒人キリスト教徒を支配する構図は変わらず、1955~72年の第1次スーダン内戦、1983~2005年の第2次スーダン内戦と混乱が長く続きました」

「2005年には南北包括和平合意が成立。南部には6年間の自治が認められ、2011年にスーダン北部との統一か分離独立かを住民投票で決めることも決まりました。この結果、98.83%という圧倒的多数で独立が支持され、南スーダン共和国は2011年7月にスーダン共和国から独立。南スーダンは『世界でもっとも新しい国』と呼ばれています」

「ところが、石油資源をめぐって南スーダンとスーダンの国境紛争が始まったうえ、2013年7月には、ディンカ人のキール大統領がヌエル人のマシャル副大統領一派を解任したことから、南スーダン政府の内部抗争が勃発しました。前副大統領派は12月15日に武装蜂起し、戦闘が国内各地に拡大。避難民も数万人以上の規模にふくらんでいます」

「南スーダンでは、独立を支援する国連平和維持活動(PKO)が7000人規模で展開され、自衛隊も400人が派遣されています。しかし、国内対立の激化で、陸自PKO部隊の活動は国連施設の敷地内に限定されている状況です。現地時間12月19日にはジョングレイ州アコボで,避難民が集まる国連南スーダン共和国ミッション(UNMISS)施設を2000人規模とされる武装集団が襲撃し、インド要員2名が死亡したほか、死傷者が出ています。そんななかで、韓国軍PKO部隊から自衛隊に小銃弾の提供要請があったわけです」

●南スーダン国際平和協力業務(防衛省サイト)※別タブが開きます。
//www.mod.go.jp/j/approach/kokusai_heiwa/

●国際連合南スーダン共和国ミッション(UNMISS)への自衛隊の施設部隊派遣の概要について
(防衛省、2011年12月)※別タブが開きます。
//www.mod.go.jp/j/approach/kokusai_heiwa/s_sudan_pko/pdf/

●UNMISSにおける自衛隊の活動について(防衛省、2013年10月)※別タブが開きます。
//www.mod.go.jp/j/approach/kokusai_heiwa/s_sudan_pko/pdf/gaiyou.pdf

●自衛隊南スーダン派遣(Wikipedia)※別タブが開きます。
//ja.wikipedia.org/wiki/自衛隊南スーダン派遣