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『NEWSを疑え!』第200号(2013年4月11日号)

『NEWSを疑え!』第200号(2013年4月11日号)
【今回の目次】
◎ストラテジック・アイ(Strategic Eye)
◇◆「過去の戦争」を戦い、危機管理能力を磨け
◆日本版NSCの議論は「平時型組織」の発想だ
◆「ナホトカ号重油流出事故」と戦えるか
◆知見がない日本の専門家は想像力に限界
◎セキュリティ・アイ(Security Eye)
・ロシアの「中国依存症」と日本外交(静岡県立大学グローバル地域センター特任助教・西恭之)
◎ミリタリー・アイ(Military Eye)
・米中を手本に「経済建設と核武装」を同時進行させる北朝鮮(西恭之)
◎編集後記
・普天間返還は政治力で実現したが…

◇◆「過去の戦争」を戦い、危機管理能力を磨け

国際変動研究所理事長 軍事アナリスト 小川和久

Q:第2次安倍晋三政権が発足して3か月半。アベノミクスやTPP関連の報道が目立ちますが、国家安全保障会議(日本版NSC)の動きも進んでいます。小川さんは、メルマガ3月21日号の編集後記で「日本版NSCは、『平時型組織』では機能しない」と主張していますね。今回は、この問題をもっと詳しく話してください。

小川:「2006年秋から07年にかけて、私は第1次安倍政権が設置した『国家安全保障に関する官邸機能強化会議』のメンバーでした。このとき指摘したことが、第2次安倍政権で2013年2月14日に始まった『国家安全保障会議の創設に関する有識者会議』でも、そのまま宿題として残されています」

「アルジェリア人質事件を踏まえた3月13日の第2回会合では、日本版NSCに、外交・安全保障政策の立案だけでなく危機管理対応の機能も付与する是非などが話し合われました。安倍首相は、外交・安保政策をめぐる省庁間の垣根を取り払って、日本版NSCを中心に官邸主導の体制を構築したいと考えています。ところが、緊急事態に迅速に対応できるよう日本版NSCに権限を集中させるかどうか、会議では意見が分かれた、と報じられています」

「こんな報道が出るようでは、日本版NSCの今後が心配です。日本で秀才とされる人たちを有識者会議にいくら集めて、官僚機構でいくら支えても、これでは日本版NSCは発揮すべき機能を備えられないだろう、と思います」

「というのは、有識者会議メンバーの大半が『平時型組織』を前提としてNSCを考えているからです。『有事型組織』が前提ならば『緊急事態に迅速に対応できるよう日本版NSCに権限を集中させる』のは当たり前で、議論の余地などありません。その意見が割れているのは、平時型組織しか知らない人たち、あるいは有事型組織を知っていても平時型組織との比較を語ることができない人たち──たとえば自衛隊制服組──が議論しているからでしょう。これでは議論を重ねても成果は上がりません」